THE ペーパーレス

THE ペーパーレス

いきなり1曲聴いていただきました…これは弊社のメンバーが歌詞を作って歌ってみたものです。歌詞を青字で引用しながら、今回「ペーパーレス」について考えたいと思います。どうぞお付き合いください。

先日、電子申請について寄稿いたしました。労務担当者が行う手続きの電子申請率は今どれくらいかというデータを見てみますと(参照:https://cio.go.jp/tetsuduki_tanaoroshi)、なんと日常的に発生する入社や退職の手続きでも2~3割程度でしかありません。ペーパーレス化はまだまだ浸透しきっていないのが現状といえるでしょう。

目次
  1. ■ペーパーレス化ってなに?
  2. ■オフィスでのペーパーレス化って?
  3. ■ペーパーレス化で得られるもの
  4. ■金銭的なメリットは見逃せない
  5. ■リモートワークとも相性◎
  6. ■ペーパーレス化しないとどうなる…?
  7. ■具体例
  8. ■必要なもの
  9. ■おわりに

■ペーパーレス化ってなに?

ペーパーレス化とは文字通り「紙をなくすこと」、ですね。実は身近なところにペーパーレス化は溢れています。

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ 夏ノ暑サニモマケヌ

何十年後も 褪せぬデータ 電子契約書 電子印鑑

切符のかわりのICカード スキップで愛用 電子書籍

 ・切符の代わりにICカードを使って交通機関に乗る

 ・電子書籍で本や雑誌を楽しむ

 ・ポイントカードがアプリに移行する

メンバーの通っているヘアサロンでは、以前はよくあるポイントカードが使われていました。いまでは来店で付与されるそのサロンのポイントはLINEショップカードを利用しているそうです。ヘアサロンにある専用のQRコードを読み取ると、勝手に付与される仕組みです。初回こそLINEショップカードの使い方に手間取ったものの、財布がパンパンならない!持参し忘れることがない!…今ではとても便利だそうです。慣れの問題ですね。

■オフィスでのペーパーレス化って?

では、具体的に仕事を進めるうえでのペーパーレス化、その具体例を考えてみましょう。

Web会議活用 インターネットFAX

クラウド勤怠・給与計算

・WEB会議にすることで、紙での資料配布をやめる

・インターネットFAXを利用して、本当に必要なFAXだけを選択してプリントする

・クラウドサービスを活用する

・電子契約書や電子印鑑を用いることで契約書の印刷・郵送をやめる

WEB会議中に画面共有で話を進めれば、資料のどの部分を参照してほしいのか明確です。また紙の資料を配布すると勝手に他の部分を読みだすなど、話を注意して聞かなくなるというのは良くあることですが、これが少し改善が期待できる…かもしれません。

クラウドを利用した労務管理・給与計算については、以前寄稿した【老舗企業の元労務担当が語る】クラウド化したらこんなにラク!でもすでにご紹介をさせていただきました。

契約書を電子化するというのは、取引先の協力も欠かすことができません。ただ、郵送での返送がなくなるのは双方にとっても簡便になりますし、どうしても紙で保管しておきたいということであれば、あとで印刷することも可能ですから、NOとはあまり言われないのではないでしょうか?

■ペーパーレス化で得られるもの

ペーパーレス化によるメリットは多くあります。

No more キャビネット ラック 倉庫 How do you share or send them?

ハンドキャリー 郵送 or 伝書鳩? mmm 共有や送付も一瞬で完了

紙という「現物」を使っている間は、常に収納スペースとの戦いです。もちろん法律で●年間保管と義務化されているものもありますね。文書の保存を義務づける法律は、会社法をはじめとして各種の税法、労働基準法、健康保険法、厚生年金保険法など多岐にわたります。どんな業種・職種かに関わらず、日本国内でビジネスをする以上避けて通ることのできないものです。

人事労務の分野ではどうでしょうか。「法定三帳簿」…労働者名簿、賃金台帳、出勤簿のことです。もちろん従業員の全員分を3年間も保存しないといけません。

「いやいや、そんなこと言っていても、実際のところ別になくても平気でしょう?」なんて思われそうですが、本当に保存しておかないと、いわゆる「調査」の時に困った事態になるのです。何かというと年金事務所の調査が数年に一度どの事業所にも回ってくるのですが、この際に「法定三帳簿を提出せよ」となっているのです。賃金台帳や出勤簿に至っては「2年分すべて見せて」なんて言われることも…

また事業所によっては、公共職業安定所や労働基準監督署の調査が入ることもあるでしょう。やはりこの際にはやっぱり「紙で帳簿を提出せよ」となっているのです。

ですので、現実的な収納スペースを考えても、通常はシステムやクラウドに保存しておき、必要時だけ印刷するという運用にしてゆかないと厳しいのです。

検索性の飛躍的向上 遠隔地からの然るべきアクセス

何かあってもバックアップ復元  縮小も拡大も 自由自在

さて、メリットは他にもあります。紙でなくデジタル上で資料など保存していると、文書の検索性が段違いですね。いくらキレイにラベルをつけて保管箱に入れていたとしても、欲しい資料に到達できるスピードは紙の現物よりデジタル。

そしてバックアップをとっていれば、万が一のときにも復元可能です。

細かすぎる印字の資料はよくありますが、読めないことってありますよね。印刷がつぶれて読めないという場合も多々あります。「最近老眼がすすんで…」といった方も多いはず。縮小・拡大しやすいというのも大きなメリットです。

余談ですが、給与計算や年末調整業務なので大量に書類を扱っていると、紙で手や指をシュッと切ることがありますよね。地味にとても痛い…アレです。こういったことも紙をやめれば起こらない事故ですよね。笑

今どきビジネスは 脱ペーパー リモートワークするにも 脱ペーパー

バックオフィス楽にする 脱ペーパー リスク管理にも 脱ペーパー

■金銭的なメリットは見逃せない

地球目線なら環境保全 グレタさんも憂いたさ how dare you?

経営者目線でもローコストなハピネス 令和でやれんはsounds like セピア

1事業所の些細な取り組みに見えても、塵も積もれば山となる。大きな目線で見れば環境負荷を低減する立派な取り組みです。「地球環境への貢献」として組織のイメージアップにも寄与します。

そしてもちろん紙を節約してゆくことで得られる金銭的なメリットは、経営者にとっても見逃せないはず!もっと具体的に考えてみましょう。イメージがわきますでしょうか?

【下記に年間いくら支払われていますか?】

・コピー用紙
・プリンターのトナー
・給与明細専用の用紙
・ドットプリンター用のインク
・プリンタ類の保守点検費用

■リモートワークとも相性◎

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、最近注目されている在宅勤務やリモートワーク。これについても、以前寄稿した【老舗企業の元労務担当が語る】クラウド化したらこんなにラク!でもすでに述べた通り、クラウド化・ペーパーレス化さえしておけば、自宅でも作業可能になるというものが多数あります。

給与事務はさすがに出社しないと仕事にならないのでは、と思われるかもしれませんが、こちらも事業所の運用に合致したクラウドサービスの選定・導入で解決できるケースが多数あります。場合によっては複数のクラウドサービスを組み合わせることもあります。

会社でしかできない仕事というものは、実は極めて限定的なのです。

■ペーパーレス化しないとどうなる…?

プリンタのメンテ 倉庫の賃料 インク コピー用紙 保管box

探す 運ぶ 補充する労力 その経費はいつまでLet it be?

天災 火災 盗難 紛失 薄くなる印字にカビや変色

破れ 濡れ 汚れ 廃棄だって大変 個人情報の妖怪 needs 溶解

今度は逆に考えてみます。もしペーパーレスに取り組んでいないままだと、どうなるでしょうか?デメリットや、リスクを見てみましょう。

例えば、無駄に出ていくコストとして、下記が考えられます。

■消耗品とそのメンテナンスコスト(用紙、インク・トナー、保守)

■保管コスト(場所代)

■人件費(上記の消耗品を購入する・運搬する・取り替える等にかかる時間、保管、運搬、資料捜索などの時間)

いかがでしょうか。相当の金額になってきますね。特に普段あまり意識されていないかもしれませんが、紙に振り回されているあいだの人件費は、一度数値化する価値があると思います。

組織が利益を上げるための方法は限られていますね。本当にこれしかありません。

 ①「売上(+)」を増やす

 ②「原価や費用(−)」を減らす

事務所や倉庫の賃料など、ちょっとした工夫で固定費の大幅削減に繋がるとしたら…?もっともっと本腰入れてペーパーレス化に取り組むモチベーションが増すのではないでしょうか。

■具体例

もっと具体的に例をあげましょう。ペーパーレスな年末調整の場合、たくさんあるTo doリストのうちの多くが瞬く間に片付きます。

✖️税務署へ必要用紙を依頼(FAX)

✖️用紙が送られてくるのを待つ

✖️必要枚数コピーし、社名押印や印字、社内配布する

✖️支店・店舗、休職者の自宅へ別途郵送

✖️書類の回収(未回収、授受枚数の確認、トラブル防止)

✖️書類不備の取りまとめ、従業員への確認、反映処理

✖️記載漏れ目視、再計算(書き込み修正)、印鑑差し戻し

✖️用紙からシステムへの転記作業

✖️入力チェック

もちろん紙だろうがオンラインだろうが、従業員さんからの問い合わせ対応などは変わらず必要ですが…送った・送らないなどのトラブルもなくなりますから、そういう細々したことで手を取られていた労務担当者の労働時間が圧縮されることは明白です。これまでいかに紙という物質のせいで面倒事が起きていたかおわかりいただけると思います。

■必要なもの

超えていくべき古い規定 制度 慣習 ジェネレーションギャップや心理的抵抗

得るべきはITリテラシー 大型モニタ化 デュアルディスプレイ

「これまで紙でやっていたから」というような慣習に切り込んでいく所が一番労力を要するかもしれませんね。新しいことをやろうとするとジェネレーション/カルチャーギャップでつまづくというのは良くあることです。ぜひご担当者の皆さまには、これまで述べてきたありとあらゆるメリットを、相手に理解していただくよう、丁寧に説得していただきたいものです!

物理的な話としては、資料を印刷しない代わりに大型モニタのパソコンを使うようにすると、画面内にいくつもウィンドウを開いても作業しやすいですね。それに加えて2台目のモニターがあるとさらに便利です(デュアルディスプレイ)。

■おわりに

業務の棚卸しを進めて、限られたリソースを最大限活用して効率的に仕事をする、というのが少子高齢化社会でますます重要になってきていますね。IT化・ペーパーレス化・クラウド化はこれらを強力に推し進める武器であり、もはや避けられない流れです。賢く使いこなしていきましょう!

社内の足並みを揃えて、まずはできるところから。

♪ペーパーレス~ ♪ペーパーレス~

杉野 愼

株式会社TECO Design | 杉野 愼

神楽坂駅徒歩1分のショールーム”CLOUD STATION”を運営。ジョブカンシリーズをはじめ、人事労務クラウドシステムを実際に操作・比較しながら、自社に合ったシステムを見つけることができる国内唯一の場所です。これまでに、250社を超える企業の勤怠管理・給与計算等のクラウドサービス導入支援をサポートしている実績から、業務フローの改善、見直し含めて、まるごとご相談を承っています。

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