電子申請について

電子申請について

目次
  1. 電子申請って何?
    1. 電子申請とは
    2. e-GovとgBizID
    3. 普及率
  2. 電子申請に必要な費用は?
  3. 電子申請で労務手続きは何ができるの?
  4. 電子申請をバリバリ使って顧問先企業の手続きをしていた”師範”の所感(元社労士事務所勤務)
  5. 申請書類を手書き申請していた、紙を極めたよしべえの所感(元事業会社の労務)
  6. 手続き業務を社労士事務所にお願いしていた、メンバーKさんの所感(元事業会社の総務)
  7. 電子申請のメリットは?
  8. まとめ

電子申請って何?

電子申請とは

 インターネットを利用して行政手続きの申請や届出を行うことです。電子申請を行うことで、これまでは各行政機関の窓口に持参や郵送していた書類の届出を、自宅や会社のパソコンから行うことができるようになります。一部の企業では2020年4月から電子申請が義務化され、労務担当者ならチェックしておきたい流れですね。

e-GovとgBizID

 社会保険手続きに利用する電子申請は、e-GovとgBizIDの2種類があります。
e-Govは電子証明書を利用して、厚生労働省が提供するe-Govシステムを利用します。e-Govのシステム画面に直接入力していけば、労務担当にとって日常的な業務はほぼ網羅できるほど手続き数が豊富ですが、何しろシステムが使いにくいです。e-GovはAPIを開放しているので、連携された労務システムを利用するのが便利ですよ。

 一方、gBizIDは経済産業省が推進しているサービスで、電子証明書ではなく無料のアカウントを取得し、複数の行政サービスの申請に利用できます。その一部の機能として社会保険の申請が行えるので、e-Govと比べると手続き数は圧倒的に少ないです。

普及率

 労務担当者が行う手続きの電子申請率は今どれくらいかというデータを見てみましょう(参照:https://cio.go.jp/tetsuduki_tanaoroshi)。日常的に発生する入社や退職の手続きでも2~3割程度でしかないのです。決して高いとは言えないのではないでしょうか。

電子申請に必要な費用は?

  • e-Govは電子証明書の取得に費用がかかります。種類や期間は様々ですが、おおむね1万円から3万円程度が多いようです。
  • gBizID の取得は無料です。(印鑑証明や郵送料などの初期費用は除く)

電子申請で労務手続きは何ができるの?

 冒頭で触れた通り、e-GovとgBizIDでは利用できる労務手続き数が圧倒的に違います。gBizIDは入退社や算定、賞与を中心とした7種類の手続きが行えるのに対し、e-Govではなんと約270種類!(2020年8月時点)

 詳しくはそれぞれの手続き一覧をご確認ください。

■e-Gov手続き一覧:
https://www.e-gov.go.jp/help/shinsei/collectively/list.html
■gBiz手続き一覧:
https://www.nenkin.go.jp/denshibenri/e-gov2.html

電子申請をバリバリ使って顧問先企業の手続きをしていた”師範”の所感(元社労士事務所勤務)

完全に、電子申請信者です
 ドットインパクトプリンタで手続き用紙に印字して各窓口に郵送していた頃もあったのですが、私が勤めていた社労士事務所は電子申請に取り組むのは早い方でした。2013年頃から徐々に電子申請を使い始めていたと記憶しています。

 社労士事務所ということで、とにかく手続き件数が多いのです!職員一人で一日に離職票数十枚作成、入社手続き数十人なんてのは普通で、それが毎日のことです。印鑑押したり、コピーと返送用封筒の準備して…なんていう手間は極力排除しないと仕事が回りません。

 では、具体的に何が良かったのかをご紹介します。

入社(社会保険加入)
 データ入力、内容確認、申請ボタンをポチッで済みます。担当窓口に到達するのも早いため、処理も早い、保険証発行も早い

入社(雇用保険加入)
 入社が増える毎年4月にこそ威力発揮!激混みのハローワークへ行く必要なし!

退社(社会保険喪失)
 データ入力、内容確認、申請ボタンをポチッで済みます。担当窓口に到達するのも早いため、処理も早い

退社(雇用保険喪失、離職票発行)
 離職票が必要な場合、電子申請ができるとものすごく早いですよ!雇用保険加入同様、毎年年度末にこそ威力を発揮します。もちろんハローワークに行く必要もないので、パソコンで申請した後は、完了通知と離職票PDFが発行されるまでは、他の業務ができます。

月額変更、算定基礎、賞与支払届
 API連携された労務システムを利用すれば、大量の数字を打ち込まなくても済むため、金額誤りリスクも減らせます。

労働保険年度更新
 6月1日に速攻で申請していました。6月に送付されてくる年度更新用の書類に記載の料率を使えば、API連携された労務システムで一発申請。e-Govから申請する場合は記載のパスワードが必要でした。

雇用保険継続給付(育児休業給付、高年齢雇用継続給付)
 2ヶ月ごとに申請しますが、従業員は少しでも早く振り込まれてほしいもの。やはり電子申請は到達までが早いですね。

・他、就業規則の届出、労働保険成立、雇用保険設置、社会保険新規適用、事業所各種変更など、API連携された労務システムやe-Govを利用すれば、労務担当が必要な手続きは、8割は電子申請でいけるのではないでしょうか!(できないのは、協会けんぽの手続きくらいだったような…)

申請書類を手書き申請していた、紙を極めたよしべえの所感(元事業会社の労務)

どれくらいの量の手続きをやっていた?
 当時勤務していた会社では、労務に関する申請手続きで電子申請対応のものは一つもありませんでした。入社・退社手続き書類、産休育休手続き書類、労災、年末調整、確定申告書類、そのほとんどの申請書を手書きで作成し、郵送か各管轄事務所へ持ち込んでいました。

何が大変だった?
 まず、手書き。複雑な書類を間違いなく作成するのは至難の業です。
量の多いものは、正しいかどうかチェックするのも大変。誰でもできるわけではないので、担当者に負担がかかっていました。そして、書き上げたものを各所へ持ち込み。年金事務所、ハローワーク、時には税務署、労基署と、半日がかりでデスクから離れるため、他の仕事にも影響がありました。給与締め日等、どうしても持ち込めないときは郵送していましたが、手続きに時間がかかると感じました。とにかく時間を無駄にしていたと今でも思います。

当時、電子申請ができていたとしたら何か違った?
 重要書類を大量に作成しなくてはならない日、書類を持ち込むために外出した日は必ずと言っていいほど、残業していました。申請書作成、提出が電子申請でできれば残業時間は確実に減ると思います。捻出された時間で、もっと他の意味のある仕事ができたでしょう。
 また、手書き作業による書類作成はミスも頻発していました。能力には個人差がありますが、電子申請では間違いなく確実な書類作成ができるので、安心だと思います。時間からも、妙なプレッシャーからも、解放されたのではないでしょうか。

手続き業務を社労士事務所にお願いしていた、メンバーKさんの所感(元事業会社の総務)

仕事のスタンス
 自分自身も転職回数が多いので、総務担当者がどんな仕事をしてくれるかによってその会社が社員をどう考えているのかわかるようになってきました。不安な気持ちで入社してくる社員に最初に声をかけてあげられるのも総務担当者になるので、まずは入社時の手続きは早く作業するようにしていました。特に保険証ですね!!扶養者がいる方は特に急ぎました!!

入社手続き:社労士に電子申請してもらっていたけれど…
 入社前に個人情報をいただければ、その情報+雇用契約内容を社労士さんに渡して電子申請で即終了!でもジョブカンをはじめ従業員情報を管理できるシステムを採用している会社であれば、社労士さんなしでも申請できます。便利ですよね。しかもいつ処理されたかが分かるから、手元に届く時期もおおよそ分かるところもいいですね。

退職手続き:社労士に電子申請してもらっていたけれど…
 様々な理由で辞める、ということで一番従業員ともめやすいのは退職手続き。
退職者が次の就職先が決まっていればよいのですが、決まっていない場合、失業給付をすぐ受給したい方が多いので最終給与が確定したらその月の給与計算結果と、賃金台帳、退職理由(契約期間満了・自己都合・会社都合など)を社労士さんにお伝えして発行してもらってました!
 電子申請は本当に処理が早いですが、コロナの影響はすさまじくそんな便利な電子申請でさえいつもより遅かったです。。コロナおそろしや…ですね。

ちなみに紙の個人情報になると…
 字が汚くて読めないとか、「基礎年金番号ってどういうやつですか?」「雇用保険番号って何ですか?」などと従業員からの質問が多く、そのたびに作業がとまります。紙のまま管理は邪魔ですし、いつ処分してよいか困ります。かといってExcel管理だと転記ミスが起きます。そのため、個人情報はクラウド上で管理できるものを導入してました。

トータルでは…
 たまに激混みのハローワークに行くことはありましたが、待ち1時間など普通だったので移動時間含めてもったいないなあと感じてました。最近では住まいの自治体によりますが、保育園の就労証明書発行も電子でできるようになったり( https://app.oss.myna.go.jp/Application/wrkCert/search )どんどん電子化が進めばよいなと思ってます!

電子申請のメリットは?

 申請内容作成、提出、公文書返却までがとにかく早いのです。

 特に雇用保険の継続給付や離職票などは、ハローワーク側もスピーディーに進めてくれます。申請してから手続き完了の公文書が発行されるまで、最短1時間だったこともあります(経験談)。

まとめ

誰でも使えるの?
 使えます!やはりe-Govに直接入力するのは、経験も手続き自体の理解も必要ですが、API連携された労務システムを利用すれば、労務に詳しくなくても、必要項目に入力さえすれば申請内容が作れてしまいます。

 また手続き自体は紙でやってきて、内容を理解しておられる労務担当こそ電子申請を一度試してほしいと思います。「え!!?あの作業が10分で!?」…そんな衝撃を実感していただけるのではないかなと思います。

最後にもう一度大声で伝えたいこと…

電子申請で、労務担当に必要な手続きは8割カバーされます!!

申請してから完了までが早いのです!!

激混みの年金事務所やハローワークに行く必要はなくなります!!

個人情報を扱う労務担当も、在宅勤務ができるようになります!!

杉野 愼

株式会社TECO Design | 杉野 愼

神楽坂駅徒歩1分のショールーム”CLOUD STATION”を運営。ジョブカンシリーズをはじめ、人事労務クラウドシステムを実際に操作・比較しながら、自社に合ったシステムを見つけることができる国内唯一の場所です。これまでに、250社を超える企業の勤怠管理・給与計算等のクラウドサービス導入支援をサポートしている実績から、業務フローの改善、見直し含めて、まるごとご相談を承っています。

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